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旧千葉駅


今回の舞台は、「旧千葉駅」跡地です。

JR(旧国鉄)千葉駅は、1894年7月20日に「総武鉄道」の駅として開業しました。その後1963年に4月28日に現在地へ移転し、今に至ります。

なぜ移転したか。それは、駅構造にあります。すごく簡単に模式化すると、東京方面と蘇我方面を直通する列車が、必ずスイッチバックしなければならない線形だったからです。

この不便を解消しようと、約69年の時を経て駅構造は以下のように「扇型」になります。これにより、佐倉方面・蘇我方面の双方から、東京方面への「スイッチバックなし」の直通運転が可能になりました。

移転してから53年の時が立ち、老朽化が著しかった千葉駅。2016年11月には大幅リニューアルして現代的な駅に生まれ変わりました。その様子は、拙サイトの別コンテンツ(「街角今昔物語」)の中でも、いくつか紹介しているのでご興味のあるかたはご覧いただければと思います(「再開発」、「改札風景、10年でこんなに変わる」、「千葉駅定点観測シリーズ」)。

さて、今回のテーマは旧千葉駅です。1894年から1963年まで存在した「旧千葉駅」。今はどこにあるのでしょうか。

千葉駅から、総武本線の高架横を歩くこと10分強。

見えてきたのは、「千葉市民会館」の建物です。

耐震化工事は終わっているというものの、1973年建築のこの会館、なかなかレトロな趣です。とはいえ、1001席の「大ホール」、316席の「小ホール」、複数の会議室と、規模はなかなかのもの。

この入り口に見えるのが、

「ここに千葉駅ありき」の碑。

そうです。この「千葉市民会館」こそ、旧千葉駅跡地に建てられた施設だったのです。しかし、なかなか風情のある表現だと思いませんか。「ここに千葉駅ありき」って。

市民会館側から、千葉駅方向を望んだ図。線路横に並んだ、だだっ広い駐車場。なんとなく、「ここに何らかの鉄道施設があったな」と思わせる画ではありますまいか。

2020年で126年を迎える千葉駅。悠久の時に想いを馳せながら、在りし日の旧千葉駅を頭の中で描いてみるのもまた一興かもしれません。

 

みなさんも、ぜひ。

 

○アクセス方法

・JR「千葉駅」東口から千葉市民会館方面(総武本線・成田線高架沿い)へ徒歩12分。
・JR「東千葉駅」東口から千葉市民会館方面へ徒歩3分。
・千葉都市モノレール「栄町」駅から徒歩3分。


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