1992年
- 医学賞 「足の悪臭の原因となる化学物質の解明(※)」
神田不二宏、八木栄一郎、福田實、中嶋啓介、太田忠男、中田興亜
(※)特に「自分の足が臭いと思っている人の足は臭く、思っていない人の足は臭くない」という結論も評価された。
1995年
- 心理学賞 「ピカソとモネの絵画を見分けられるように鳩を訓練し、成功」
渡辺茂、坂本淳子、脇田真清
1996年
- 生物多様性賞 「恐竜・馬・ドラゴン・王女・その他1000以上の、全長0.25mm以下の、絶滅した「小さい種」の化石を発見」
岡村長之助
1997年
- 生物学賞「人が異なる味のガムを噛んでいるときの脳波パターンを測定」
柳生隆視、その共同研究者
- 経済学賞「たまごっち」により、「数百万人の労働時間を、仮想的なペットの飼育に転換」
横井昭裕、真板亜紀
1999年
- 化学賞 「妻が夫の下着に用いると不貞行為を検出できるスプレー、「S・チェック」を開発した情熱」
牧野武
2002年
- 平和賞 「コンピューターによって自動的に犬の言葉を人間の言葉に翻訳する機械である「バウリンガル」を発明し、種の間の平和と調和を促進した」
佐藤慶太、鈴木松美、小暮規夫
2003年
- 化学賞 「金沢市にある、鳩の関心を惹きつけることに失敗し続ける銅像の科学的研究(※)」
廣瀬幸雄
(※)兼六園の日本武尊像が、鋳造当時の技術的制約から砒素と鉛を混ぜて鋳造されていることで、「鳩を寄せ付けずに糞害を免れている」ことを突き止め、今後の鳥害防止につなげる素材開発に向けた基礎的な研究となった。
2004年
- 平和賞 「カラオケ」の発明により、「人々がお互いに許容し合う(※)、まったく新しい方法を提供」
井上大佑
(※)「歌によって相手に苦痛を与えるためには、自らも相手の歌による苦痛を耐え忍ばなければならない」
2005年
-
生物学賞 「131種類の蛙がストレスを感じているときに出す特有のにおいを全部嗅ぎ分けてカタログ化した、骨の折れる研究『においを発する蛙の分泌物の機能と系統発生的意義についての調査』」
ベンジャミン・スミス、クレイグ・ウイリアムズ、マイケル・タイラー、ブライアン・ウィリアムズ、早坂洋司
- 栄養学賞 「34年間、自分の食事を撮影し、食べたものが脳のはたらきや体調に与える影響を過去に遡って分析し続けている」
ドクター中松(中村義郎)
2007年
- 化学賞 「牛の糞からバニラの香りと味のする物質(バニリン)を抽出」
山本麻由
2008年
- 認知科学賞 「単細胞生物の真正粘菌にパズルを解く能力があったことを発見」
中垣俊之、小林亮、石黒章夫、手老篤史、山田裕康、アゴタ・トス
2009年
- 生物学賞 「ジャイアントパンダの排泄物から採取したバクテリアを用いると、台所の生ごみを90%以上削減できることを示した」
田口文章、宗国冨、張光磊
2010年
- 交通計画賞 「粘菌を使って鉄道網の最適な路線を設計できる(※)ことを示した」
中垣俊之、手老篤史、高木聖治、三枝哲、伊藤賢太郎、弓木賢二、小林亮、ダン・ベバー、マーク・フリッカー
(※)地図上で日本の主要都市と同じ位置に餌を配置して粘菌を繁殖させたところ、現実の鉄道路線網と同じネットワークを形成するということを突き止めた
2011年
- 化学賞 「火災など緊急時に眠っている人を起こすのに適切な空気中のわさびの濃度発見と、これを利用したわさび警報装置の開発」
今井真、漆畑直樹、種村秀輝、田島幸信、後藤秀晃、溝口浩一郎、村上純一
2012年
- 音響学賞 「自身の発した言葉をほんの少し遅れて聴かせることでその人の発話を妨害する装置(※)を発明」
栗原一貴、塚田浩二
(※)「スピーチジャマー」(Speech jammer(妨害器)と「スピーチ邪魔」のダブルミーニング)。形状から「発話阻害銃」とも。
2013年
- 医学賞 「心臓移植手術を受けたマウスにオペラを聴かせた効果(※)の評価」
内山雅照、Xiangyuan Jin、Qi Zhang、平井敏仁、天野篤、場集田寿、新見正則
(※)オペラ「椿姫」を聴かせたマウスは、モーツァルトや何も聴かせなかったマウスよりも拒絶反応が抑えられ、生存期間が伸びた
- 化学賞 「玉葱が人間の目から涙を出させる生化学的な過程が、科学者が以前に理解していたよりもずっと複雑だった(※)ことを発見」
今井真介、柘植信昭、朝武宗明、永留佳明、長田敏行、熊谷英彦
(※)従来は、玉葱に含まれる有機硫黄化合物が酵素(アリイナーゼ)で分解されて1-プロペニルスルフェン酸という中間体分子となり、これが空気に触れることで催涙成分(syn-プロパンチアール-S-オキシド)・香り成分となるとされてきた。しかし、同様の成分が含まれている大蒜には催涙効果がないことからその差分を分析したところ、催涙成分を生み出す過程で、玉葱のみに「催涙因子合成酵素」が関与していることがわかった。結果として、「涙の出ない玉葱」を開発する端緒ともなった
2014年
- 物理学賞 「人間が床に置かれたバナナの皮を踏んでしまった際の、バナナの皮と靴の間の摩擦、およびバナナの川と床の間の摩擦の大きさを計測」
馬渕清資、田中健誠、内島大地、酒井利奈
2015年
- 医学賞 「激しいキス、その他の親密な人間相互間の行動の、生物医学的な利益や生物医学的な結果(※)を研究しようとした各種の実験」
木俣肇(日本)、ヤロスラヴァ・デュルディアコヴァ、ペーター・ツェレツ、ナターリア・カモドョヴァ、タティアナ・セドラーチコヴァ、ガブリエラ・レピスカ、バルバラ・スヴィエジェナ、ガブリエル・ミナーリク
(※)恋人間による30分の激しいキス等により、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎といったアレルギー患者のアレルギー反応が弱まることを示した
2016年
- 知覚賞 「前かがみになって股の間から後ろ方向にものを見ると、違って見える(※)ことを調査」
東山篤規、足立浩平
(※)「股覗き」の錯視効果を実験で示した
2017年
- 生物学賞 「洞窟内で、雌に陰茎、雄に膣を具有した昆虫(※)を発見」
吉澤和徳、ロドリゴ・フェレイラ、上村佳孝、チャールズ・リエンハルド
(※)新種の昆虫の和名は「トリカエチャタテ」。雄と雌で生殖器の形状が逆転している
2018年
- 医学教育賞 研究論文「座位で行う大腸内視鏡検査―自ら試してわかった(※)教訓」
堀内朗
(※)自身で内視鏡を操作し、自分の大腸を検査
2019年
- 化学賞 「一般的な5歳児の1日に生産される唾液の総分泌量を見積もった」
渡部茂、大西峰子、今井香、河野英司、五十嵐清治
2020年
- 音響学賞 「ヨウスコウワニにヘリウムガスを吸わせても声が変化することを調べた功績」
ステファン・レバー、西村剛、ジュディス・ヤニッシュ、マーク・ロバートソン、テカムセ・フィッチ
2021年
- 動力学賞 「歩行者がなぜ時々他の歩行者と衝突するかを知るための実験(※)」
村上久、クラウディオ・フェリシャーニ、西山雄大、西成活裕
(※)いわゆる「歩きスマホ」に関する実験
2022年
- 工学賞 「つまみを回しているときにもっとも効率的な指の使い方を発見しようとした」
松崎元、大内一雄、上原勝、上野義雪、井村五郎
2023年
- 栄養学賞 「電気を通した箸やストローが味覚をどのように変えられるかという実験」
宮下芳明、中村裕美
2024年
- 生理学賞 「多くの哺乳類が肛門呼吸できることの発見」
岡部亮、芳川豊史、米山鷹介、横山雄平、田中里奈、吉澤明彦、Wendy L. Thompson、Gokul Kannan、小林英司、伊達洋至、武部貴則
2025年
- 生物学賞 「牛にシマウマのような縞模様を描くことでアブに刺されるのを避けられるかを検証した実験」
兒嶋朋貴、大石風人、松原靖、内山雄紀、福島宜彦、青木直人、佐藤精、増田達明、上田淳一、廣岡博之、木野勝利
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