カスタマーハラスメントについての解説記事です。カスハラの類型についてまとめています。
カスタマーハラスメントとは
顧客からのクレームや言動が、①要求の内容が妥当性を欠く、②要求を実現するための方法が社会通念上不相当なもの、のいずれかまたは両方であることにより、労働者の就業環境が害されるもの。
①要求の内容が妥当性を欠く 例
- 提供する商品やサービスに特段の瑕疵や過失がない場合
- そもそも、提供する商品やサービスの内容とは無関係である場合
②要求を実現するための方法が社会通念上不相当 例
- 身体的攻撃(暴行・傷害)
- 精神的攻撃(強迫・誹謗中傷・名誉棄損・侮辱・暴言)
- 威圧的な言動
- 土下座の要求
- 継続的で執拗な言動(繰り返され、しつこい)
- 拘束的言動(不退去・居座り・監禁行為)
- 差別的言動
- 性的言動
- 従業員個人への攻撃や要求
- 妥当な範囲を超えた商品交換の要求
- 妥当な範囲を超えた金銭保証の要求
- 妥当な範囲を超えた謝罪の要求
カスハラの影響
<従業員へのダメージ>
- 対応した従業員の恐怖や苦痛によるパフォーマンス低下
- 対応した従業員の恐怖や苦痛による心身の不調(精神疾患、睡眠障害、頭痛・耳鳴り・胃腸障害等)
- 対応した従業員の恐怖や苦痛による配置転換、休職・退職
<企業経営へのダメージ>
- 業務への支障(通常業務の遅滞)
- 時間の浪費(現場対応、エスカレーション対応)
- 人材の毀損(従業員の離職対応、新規採用・教育コスト)
- 金銭的損失
- ブランドイメージ低下
<他の顧客への影響>
- 他の顧客にとっての利用環境悪化
- 業務遅滞による他の顧客にとってのサービス品質低下
どのような行為が「カスハラ」に該当するか
<時間拘束>
- 長時間(1時間を超える)の拘束や居座り
- 長時間の電話
- その他、長時間の拘束によって業務に支障を及ぼす行為
<暴言>
- 大声での叱責・恫喝・罵声・暴言等による脅し、および空間秩序の紊乱
- 優位な立場にいることを利用しての暴言
<強迫的行為>
- 強迫的・反社会的な言動
- 「物を壊す」「殺す」などの脅し
- SNSやマスコミへの曝露を仄めかした脅し
<リピート行為>
- 頻繁な来店によるクレーム
- 頻繁な荷電によるクレーム
- 複数部署に複数回のクレーム
<過度な要求>
- 土下座の要求
- 言いがかりをつけることによる金銭の要求
- 提供サービスと無関係な物損・故障等についての金銭や保障、値下げ等の要求
- 難癖をつけることで、料金の未払いを主張したり、返金等を要求する
- 過度なサービス提供の要求(必要以上の備品の要望、一般の想定を超える発注)
- 制度上対応できないことへの執拗な要求
- 契約内容やスタッフの対応可能範囲を超えた過剰な要求
- 優位な立場にいることを利用しての、過度な特別扱いの要求
<セクハラ行為>
- 特定の従業員へのつきまとい
- 従業員への猥褻行為、盗撮行為等
<ロジハラ行為>
- 電話対応での揚げ足取り
- 言葉尻を捉えた言動
- 執拗な質問攻めで対応のミスを誘い、そのミスを責める
- 落ち度を論い、一方的かつ必要以上にクレームを入れる
- 話のすり替えによる執拗な論駁
<SNSによる嫌がらせ>
- Web上への従業員名の公開
- 名誉を棄損する書き込み
<不法行為>
- 敷地内への不法侵入
- 正当な理由なく業務スペースへ立ち入ること
カスハラはどのような違法行為となり得るか
- 傷害罪(未遂含む)
- 暴行罪(未遂含む)
- 脅迫罪(未遂含む)
- 恐喝罪(未遂含む)
- 強要罪
- 名誉棄損罪
- 侮辱罪
- 信用棄損及び業務妨害
- 威力業務妨害
- 不退去罪
- 軽犯罪法違反 など。
参考文献:職場におけるハラスメントの防止のために|厚生労働省
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