(1)情報収集
- 山についての情報:地形、登山道、過去の登山事故について
- 計画についての情報:必要な装備・服装、ルート、スケジュールについて
- 気象情報:季節や時間帯による天候の傾向、当日の天気予報
(2)登山計画
山岳遭難事故の要因は、「不十分な装備」で「無理な計画」を決行してしまうことにあるとされます。「中止」や「代替手段」も含めてプランニングしておくことが肝要です。
(プランニング)
- 体力・体調・経験・技量に見合った山やコースの選定
- 危険個所(滑落・落石・雪崩など)の把握
- 山小屋(宿泊施設)や避難施設(退避場所)の把握、また営業の有無
- 代替コース・回避コースの確認
-
登山から下山まで、「日没までに下山、ないし安全な場所で宿泊できる」シミュレーション(途中休憩を考慮し、大幅にゆとりを持たせたスケジュールを組む)
- 必要な装備や服装、食糧をリスト・アップする
(登山届)
- どんなに低い山であっても、登山計画書(登山届・入山届・登山者カード)を、所定の登山者ポスト・自治体・管轄の警察・Webなどへ提出する。
- 登山計画は、事前に必ず家族や知人、必要に応じて職場などに共有しておく。
(3)万全の装備
登山の時期・気候・行程などで必要な装備は異なります。以下の観点で準備を進めましょう。
(服装・装備)
- 服装:天候に合わせて、着脱しやすいものを選ぶ。
- 雨具・防寒具:天候や気温の急変による低体温症を防ぐためにも必須。
- 登山靴・トレッキングシューズ:歩きやすいものを使う。新調する場合は試し履きをして慣らしておく。トレッキングポールも併用する。
- 帽子:日差しによる熱中症予防や、雨除けのために必須。
- 手袋:怪我や寒さを防ぐため、準備しておく。
- 救急用具:絆創膏や包帯、携帯トイレなどを携行する。
- 水・食糧:日数分以上の水、また非常食(乾パンやチョコレート、ゼリー系栄養食など)を準備しておく。
- ヘッドランプ等:行程によっては準備。
- モバイルバッテリー:緊急時に携帯電話を充電して連絡手段を確保しておくために必須。
(地図・コンパス)
- 地図アプリ:GPSで自分の位置を把握し、道迷いを予防する。
- 紙の地図:万が一手元のスマートフォンが故障等で動かなくなった時に備え、紙の地図も携行しておく。
- コンパス:方角を把握するために持ち歩く。
(通信手段)
- 携帯電話:現在地情報をONにしておき、万一の遭難時に備える。
- ホイッスル・携帯用防犯アラーム:万が一の際、自分の位置を知らせることができる。
(4)登山時は「冷静」かつ「慎重」に
登山時の鉄則は、「冷静な状況判断」と「慎重な行動」です。以下の場合は、「中止」または「引き返す」「代替ルートをとる」ようにします。
(天気)
(体調、疲労)
- 体調不良の場合
- 体調が急変した場合
- 前日までの仕事や寝不足等で、疲労感が強い場合
(環境やスケジュール)
- 登山道の整備状況が事前に把握していた情報と違う場合
- 想定よりも暑い(寒い)と感じる場合
- 所定地への到達時間が大幅に遅れ、登山スケジュールが1時間単位で狂ってしまっている場合
(5)下山時にもっとも注意する
遭難事故は下山時に多く起きています。登り切った安心感による気の緩み、足腰への疲労の蓄積などで、転倒・滑落の危険性が高まります。以下の観点が必要です。
- 足元をみながらゆっくりと・慎重に進む
- 定期的に顔を上げて周囲を見渡すようにする(「下ばかり」を見ていると、看板を見落として、正規の登山道から外れ、道迷いにつながる)
■道に迷ってしまった場合■
- 下山せず、元の道(上ってきた側)に引き返す(下り続けると、道に開けた場所にみえる場所が急に崖となり、そのまま滑落する危険性があるため)
- 登山道が見つからない場合は、110番通報し、尾根や木々の少ない開けた場所で体力を温存して(動き回らずじっとしながら、暖を取り)待機する
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