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冠婚葬祭マナー
冠婚葬祭のマナーです(一般的なものを掲載。地域や慣習によって異なる場合があります。判断に迷う場合は、家族・親戚と十分に相談することが重要です)。
(コラム 水引の種類と意味)
<水引>祝儀袋・不祝儀袋についている飾り紐のことを「水引」と言います。慶事では「赤白」「金銀」「赤金」を、弔事では「白黒」「黄白」「青白」「銀」「黒」などを、それぞれ使用します。
<水引の種類>
*蝶結び:「何度でも結びなおせる」ことから、何度あってもよい一般的なお祝い事、ご挨拶や御礼などに使われます。
*結び切り:「固く結ばれ解くのが難しい」ことから、一度だけで繰り返さない出来事、結婚のお祝いや長寿祝いのほか、「繰り返さない」という意味でお見舞いなどにも用いられます。
*鮑結び:結び切りと同様、「解くのが難しい」ことから、一度だけで繰り返さない結婚のお祝いに用いられます。関西地方では、結婚も含めたお祝い事全般に用いられています。
結婚式・披露宴
式場の場所
- 招待客の移動負担を鑑みて、新郎新婦の居住地またはどちらかの出身地に近い地域での実施が望ましい。
式の日取り
- 原則、「大安」がよいとされるが、近年では特にこだわりが薄くなってきている。
- 招待客の家庭や仕事の都合を考え、年末年始のほか、年度末・年度初めなどの繁忙期は避ける。
- 招待客の服装の都合を考え、真夏・真冬は避ける。
- 招待客の移動や日程組みの都合を考え、連休の中日・最終日なども避けるのがベターとされる。
招待
- 原則、新郎・新婦側で人数を揃えるものとされるが、近年では特に揃えないことも多い。
- 原則、職場の上司は招待する(しきたりにこだわりを持たない場合、招待しないケースもある)。
- 原則、式に呼ばれたことのある人は招待することがマナーとされる。
出欠
- 招待状にはすぐに返事を書く。
- 自分につけられた「御芳名」「御住所」などの「御」や「芳」を消す。
- 欠席する場合は、理由とお詫びを添えて返信するとともに、当日は祝電を入れると丁寧。
服装
- 「平服」は「略礼装」の意であり、「普段着」ではない。
- 男性は無地のダークスーツ(礼服)+白いシャツ+ネクタイ着用、女性はドレスまたは着物で参加する。
乾杯・祝辞
- 依頼を断ることは不義に当たる。
- 関係性に拠らず、新郎新婦両方(両家)に対してメッセージを送る。
- 祝辞の長さは、特に指定のない限りは3分程度の長さまでを限度とする。
ご祝儀
- 新札を準備する。
- 相場は、一般3万円、兄弟姉妹5~10万円。割り切れる金額はマナー違反となるが、末広がりの「八万円」と、「十万円」は問題ないとされる。
- 関係性にもよるが、やむを得ず式を欠席する場合は、前週までに、ご祝儀を現金書留で本人宛に届ける。ご祝儀を第三者に委ねて渡すのは失礼に当たる。
祝儀袋
- 正式には、白の包み紙に紅白または金銀の水引10本のものを用いる。一般には、右肩にのしのついたものを使用する。
- 水引は「結び切り」のものを使用する。何度も結び直せる「蝶結び」の水引は、結婚関係のお祝いには使用しない。
お車代
- 仲人、祝辞・乾杯をお願いする主賓は、交通費・宿泊費は原則招待側の全額負担とする。
-
遠方(飛行機や新幹線、特急列車を使用)の招待客は、関係性を鑑み、交通費・宿泊費について全額または一部負担とする。一部負担となる場合は、事前にその旨を伝えておくのが無難。
お祝い事
年始回り
- 2日~7日の松の内に行う。元日は避ける。
- 原則として玄関で挨拶し、年賀の品を渡したら退去する。
出産
- 生後7日目の「お七夜」が過ぎてから、概ね1か月以内。
- 持参する場合は退院してから渡す。出産後の負担を考え、配送としても問題ない。
- 相場は、友人・知人で5000円~1万円、親戚で1~5万円。
- 表書きは、「御祝」または「御出産祝」。
- お返しは、1/3~半額程度のものを贈る。
お宮参り
- お宮参りの2週間前。
- 相場は、1~2万円。
- 表書きは、「御祝」または「祝御宮参」。
- お返しは、1/3~半額程度のものを贈る。ただし、祝宴に招く場合は当日の会食を以て御礼とする。
初節句
- 初節句の2週間前。
- 相場は、友人・知人で5000円~1万円、親戚で2~5万円。
- 表書きは、「祝初節句」。
- お返しは、半額程度のものを贈る。
七五三
- 11月1日~15日の間。
- 相場は、友人・知人で5000円~1万円、親戚で1~3万円。
- 表書きは、「御祝」または「祝七五三」。
- お返しは不要。ただし、高額なお祝いをいただいた場合は、1/3~半額程度のものを贈る。また、祝宴に招く場合は当日の会食を以て御礼とする。
入園・入学
- 4月上旬。
- 相場は、5000円~1万円。
- 表書きは、「御祝」または「御入園(御入学)祝」。
- お返しは不要。ただし、高額なお祝いをいただいた場合は、1/3~半額程度のものを贈る。
成人
- 成人式当日までに。
- 相場は、1万円~3万円。
- 表書きは、「御祝」または「祝御成人」。
- お返しは不要。ただし、高額なお祝いをいただいた場合は、1/3~半額程度のものを贈る。
就職
- 学校の卒業後、初出勤前までに。
- 相場は、1万円~3万円。
- 表書きは、「御祝」または「祝御就職」。
- お返しは不要。ただし、初任給などを用いて、これまでのお気持ちとして贈り物を贈ることが一般的。
昇進・栄転
- 異動前の部署単位の送別会など、壮行の機会において。
- 相場は、5000円~1万円。なお、上司や年長者に直接現金を贈ることは失礼に当たるため必ず「物」を贈るように留意する。
- 表書きは、「御祝」。ただし、同僚などが部署をまたがって企画したお祝いの会で現金を送る場合は、「御餞別」とする。
-
「送別の品」自体へのお返しは不要。ただし、慣習としては、所属部署の上司・メンバーに対して、ここまでの部署内での交誼に対しての「御礼の品」(相場は、1名あたり数百円程度)を配ることが多い。
長寿
→賀寿(長寿祝い)一覧
- 誕生日に合わせて送ることが多いが、敬老の日などに当ててもよいとされる。
- 相場は、1万円~3万円。
- 表書きは、「御祝」または「寿」。
- お返しとして、記念品をお渡しすることも多い。祝宴に招く場合は、当日の会食を以て御礼とすることもある。
お返しのマナー
礼状
タイミング
- いただいてすぐではなく、少し(1~2週間程度)タイミングを置いてから贈る。
- お返しが不要の場合でも、相手側に同様の好事があった場合は、同額相当のお祝いを必ず贈る。
内祝
-
(挙式に参加せず)結婚祝いをいただいた場合、挙式後2~3週間以内、または新婚旅行後1~2週間以内のどちらか早いほうで、お返しする。相手方への到着日は、仏滅以外を指定する。
- 出産祝いの場合、お宮参りのころ(生後1か月くらいのころ)に、お返しする。
相場
- (挙式に参加した場合の)結婚祝いは、披露宴やパーティーでの当日の会食を以て御礼とする。
- 同様に、お祝いの会に御招待した場合は、当日の会食を以て御礼とすることが一般的。
- 会食を伴わない御礼をいただいた場合は、いただいたお祝いの1/3~半額程度のものを贈る。
品物
- 一律とはせず、先方の年齢、好み、家族構成に配慮する。
- 贈り物には原則、御礼状を添える。
- 目上や年長者には、現金・商品券などを渡すと失礼に当たる。
季節の挨拶
お中元の時期
- お盆前~立秋まで。
- 関東地方では、お盆前の7月初旬~15日に贈るものが「お中元」。以降の表書きは「暑中御見舞」となり、立秋を過ぎると「残暑御見舞」となる。
お歳暮の時期
- 12月10日~年末まで。年内にお渡しできる確証が持てない場合は、表書きを「御年賀」とする。寒の入り以降は「寒中御見舞」とする。
相場
- 3000円~5000円程度。
- 毎年贈る相手には、金額をぶらさず一定にすることがマナー。
贈る相手
- 取引先、仲人、お世話になった先生、結婚後に離れて暮らす両親など。
- 仲人へは3年程度を目安とするのが一般的だが、縁を取り持った方など特別な場合は、一生という場合もある。
-
相手が喪中の場合、四十九日は避け、時期をずらすとともに、表書きは「暑中御見舞」「寒中御見舞」として贈る。またのしは使わず、「表書き」と「名前」だけとする。
- 「お中元」を贈る相手には、「お歳暮」も贈る。年に1回だけ贈る場合は、「お歳暮」だけを贈る。
贈る品物
- 相手が喜び、かつ、重複して受け取っても困らないような、実用品や消耗品とする。
葬式(通夜・葬儀・告別式)
服装
-
男性はブラックスーツまたはダークスーツ(礼服)着用。ネクタイは黒で、タイピンはつけない。時計は金色など明色のものではなく、暗めの色のものを着用する。
-
女性は黒・紺または茶系のワンピースやツーピース、アンサンブル。上着は長袖又は七分丈とする。バッグは黒の布製が正式で、用意がなければ黒の革製でもよい。
- 数珠を持つ。アクセサリーは結婚指輪以外は外す。ネックレスはパールの一連のみ可。
香典
- 新札を使ってはならない。新札しか準備できない場合は、必ずその新札に折り目を付ける。
- 金額は、関係性により5千円~1万円が相場。
-
通夜・告別式の双方に参列する場合は、通夜で香典を渡し、告別式ではその旨を受付で伝え、基調のみ行えばよい(万が一通夜で渡せない場合は、告別式で渡してもよい)。
-
通夜・告別式を欠席する場合は、初七日までに香典を不祝儀袋に包み、お悔みと弔問できない旨のお詫びをしたため、喪主宛に現金書留で送る。あるいは、後日弔問し、直接香典を遺族に渡してもよい。
- 葬儀後に不幸を知った場合は、弔問して直接香典を遺族に渡す。遠方の場合は現金書留で喪主宛に送ってもよい。
不祝儀袋
- 表書きが「御霊前」の場合は、どの宗教でも使用できるとされる。
- 宗派が分かっている場合は、表書きを以下のようにする。不明の場合は「御霊前」でよい。
(仏式)御霊前
(仏式のうち、浄土真宗)御仏前
(神式)御玉串料
(キリスト教式)お花料
- 蓮の花がついた袋は、仏式のみに使用する。
- 仏式で四十九日法要が過ぎた後に弔問や香典の送付をする場合は、表書きを「御仏前」とする。
弔電
- 葬儀の前日までに届くように手配する。
- 喪主の名前が不明な場合は、「故人の名前+御遺族様」で送ってもよい。
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