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各国料理のルールとマナーあれこれ
各国料理のルールやマナーをまとめてみました。食卓のマナーも参照ください。
和食
和膳の種類
- 本膳料理:小皿に盛られた料理が数品、お膳に乗っている和食の起源。
- 会席料理:和食のコース料理のことで、本膳料理を簡略化したもの。
- 懐石料理:質素な和膳で、もと茶事の一環として供されたもの。
- 精進料理:肉や魚を使わない和膳で、もと仏前に供した料理。
会席料理の食事のしかた
- 先付(前菜)は、盛り付けを崩さないように手前からいただく。
- 椀物は、音を立てずに飲む。
- お造り(刺身)は、醤油の小皿を左手に持ち、白身魚→赤身魚の順に食べる。
- 炊き合わせ(煮物)は、盛り付けを崩さないように上からいただく。汁は、器に直接口をつけてよい。
-
焼き物(焼き魚)は、背のほうから一口ずつ身をほぐしていただく。半身を食べ終わった段階で、尾の方から骨を外す。ひっくり返したり、骨の間から身を食べてはならない。
- 揚げ物(てんぷら)は、指で塩をひとつまみふりかけてから、天つゆの小皿を左手に持ち、胸元まで持ち上げて食べる。
- ご飯(またはお寿司や麺類)・止め椀(味噌汁やお吸い物)・香の物が供されたら、お酒は終了する。
- 水菓子(デザート)とお茶が供されたら、すべていただいてから、頃合いを見て会を結ぶ。
基本マナー
- 襖を開けるときは、原則正座をして開け、立ち上がって入室し、再び正座をして閉める。
- 座布団は、主催者から勧めらるまでは着座しない。挨拶の際は、都度座布団から降りて挨拶する。
- おしぼりは手のみに使い、顔、テーブルを拭いてはならない。
- 座布団には正座をする。乾杯後、食事が始まったら、主催者の合図を以て脚を崩す。
- 敷居・畳の縁・座布団を足で踏んではならない。
- 割り箸は膝の上で上下に割る。
- 一度口をつけた料理を皿に戻してはいけない。
- 食後は、お椀の蓋を元通りにする。
- 魚の骨や海老の尻尾などは、皿の隅にまとめておく。
洋食(全般)
オーダーのマナー
- テーブル単位で注文する。
- 料理の注文をしてから、飲み物の注文をする。
ナプキン
- ナプキンがある場合は、自前のハンカチ・ティッシュを使ってはならない。使用すると「このナプキンは汚くて使えません」というサインになってしまう。
- 広げたナプキンを2つ折りにし、折り目が手前になるように膝の上に置く。
- 注文後、食前酒までのタイミングで準備することが原則。
- 主賓や上席が広げる前に用意してはならない。
- パーティーの場合は、乾杯前には使用しない。
- 中座する場合は、椅子の上に軽くたたんでおくか、背もたれに掛ける。
- 落としてしまった場合は、自分で拾わず、サービス係を呼んで拾ってもらう。
- 食後は、軽くたたんでテーブルに乗せて退席する。丁寧にたたむと「まずかった」というサインとなる。
ワイン
- 基本的には、肉料理には「赤」、魚料理には「白」が合うとされる。迷ったらサービス係やソムリエに相談してよい。
-
テイスティングは、原則として「おいしいです」と好意を伝えて終える。形式的な儀式という要素が強いので、「注文と違う」など何らかの異変がある場合を除き、原則として取り替えてもらうのはマナー違反。
- 乾杯の際は、グラス同士をぶつけてはならない。
- ワイングラスは「脚」の部分のみを持つ。
コース料理の食事のしかた
- 前菜・サラダ:小さなものはフォークだけでいただいてよい。大きな葉っぱなどはナイフで切ってからいただく。
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スープ:飲むものではなく、食べるもの。絶対に音を立ててはならない。フランス式では、スプーンを奥から手前に、イギリス式では、スプーンを手前から奥へ動かす。スープが減ってきたら、お皿を少し傾けてすくう。
- パン:一口大にちぎり、バターをその都度、つけていただく。
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魚料理:フォークで骨を押さえ、表面の身からナイフで取る。その後、ナイフを骨の下にくぐらせ、下の身を外す。ひっくり返してはならない。骨は、皿の上方に置く。
- 肉料理(ステーキ):左端から一口分切っていただく。
- 肉料理(骨付き肉):骨の近くにナイフを入れ、骨と肉を切り離していただく。
- 肉料理(串刺し):串を以て、フォークで肉を外してからいただく。
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デザート:特別な指定がない限りは、使いやすい食器を使っていただいてよい。食べにくいものは、はじめに倒して食べやすいようにしてもマナー違反とならない。メロンなど皮付きの果物は、皮に添ってナイフを入れ、外れたところを一口大にして食べる。
ナイフとフォーク・スプーン
- ナイフは右手、フォークは左手。いずれも付け根部分を、人差し指を添えて持つ。
- ナイフ・フォーク・スプーンは、それぞれ用意されている外側から順番に使う。
- 食事中はナイフは刃を内側に、フォークは背を上にして、「八の字」に広げて置く。
- ナイフで料理を刺してはいけない。また、ナイフに乗せて食べるなど、ナイフを口に運ぶのもマナー違反。
- フォークで刺した料理は、一口で食べる(何度も口に運んではならない)。
- ナイフで切った料理をフォークでいただく際に、フランス式ではフォークの持ち替えは問題ないが、イギリス式ではそのまま持ち替えずに食べる。
- フォークの背に料理を乗せて食べることは、フランス式ではマナー違反だが、イギリス式では問題ない。
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食事が終わったら、ナイフは刃を内側に、フォークは背を下に向け、揃えて置く。ポピュラーなのは「4時」の位置とされるが、フランス式では「3時」の、イギリス式では「6時」の位置に置く。
基本マナー
- ナイフやフォークを落とした場合は、自分で拾わず、サービス係を呼び、新しいものと取り替えてもらう(セルフサービスはマナー違反)。
- パンくずがテーブルに落ちても、そのままにしておく(拾い集めない)。
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殻付きの海老などで、フィンガーボールが運ばれたときは「手を使ってよい」というサイン。汚れた指先をフィンガーボウルで軽くゆすいだら、ナプキンでふき取る。
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基本的にはテーブルごとにサービス担当者が決まっているので、何か頼みごとがある場合は、同じ人を呼ぶことが原則。声をかけることが難しい場合は、手を挙げるほか、アイコンタクトで呼んでも失礼にはならない。
- 食事中は禁煙する。着座したのが喫煙席の場合でも、食後のコーヒーまでは原則として喫煙しない。
- デザートやコーヒーが供されたら、すべていただいてから、頃合いを見て会を結ぶ。長居をする場合は、食後酒を注文する。
フレンチ
フレンチのお店の種類
- カフェ:コーヒーと軽食。夜はアルコールも供される。
- ブラッスリー:居酒屋。
- ビストロ:大衆的な要素の強い一般的な料理店。コース料理やアラカルトを楽しめる。
- レストラン:高級店。正式なフルコース料理となる。
コース料理の順番
- アミューズ:お通し
- オードブル:前菜
- ポタージュ:スープ(コース料理の開始)
- グラニテ:氷菓子(口直し)
- ポワソン:魚料理
- ヴィアンドゥ:肉料理(牛・豚・鶏、鴨・鹿・うさぎ・イノシシ)と付け合わせ(サラダ)
- フロマージュ:チーズ
- デセール:デザート
- カフェ:コーヒー
イタリアン
イタリアンのお店の種類
- ピッツェリア:ピザ専門店。
- スパゲッテリア:パスタ専門店。
- オステリア:居酒屋。
- タヴェルナ:大衆食堂。
- トラットリア:コース料理を中心とした一般的な料理店。
- リストランテ:高級店。
コース料理の順番
- アンティパスト:お通し
- プリモピアット:スープ、パスタ、リゾット
- セコンドピアット:メインディッシュ。肉または魚、あるいは両方
- ヴェルドゥーラ:サラダ
- フォルマッジョ:チーズ
- ドルチェ:デザート
- エスプレッソ:コーヒー
イタリアンの作法
-
パスタは、フォークに巻いていただく。ショートパスタ(ペンネなど)は、フォークですくったり、刺したりしていただいてよい。スプーンを添える食べ方はイタリアではポピュラーではないが、問題はない。
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ピザは、ピザカッターで1カット分、自分の皿に取り、それをナイフで一口サイズに切って、フォークでいただく。ただし高級レストランで供されることはないため、直接手でいただいても問題にはならない。
中華料理
中華料理の種類
- 北京料理:宮廷料理をルーツとした、塩味のあるまろやかな中華。肉料理が多い。北京ダックや水餃子など。
- 上海料理:長江に由来する魚介料理を中心とした、醤油を多用した甘辛くて濃厚な中華。上海蟹や小籠包、八宝菜など。
- 広東料理:あっさりとした旨味のある中華で、野菜や果物も豊富に使用。飲茶(焼売や点心)、チャーシュー、酢豚、フカヒレなど。
- 四川料理:寒冷地域に由来する香辛料(唐辛子・山椒)を多く使った「麻辣」が刺激的な中華。麻婆豆腐や担々麺など。
コース料理の順番
- 前菜:温・冷それぞれで数種類供される
- スープ
- 大菜:メインで、3~5種類供される
- ご飯や麺類など
- 点心・デザート:数種類供される
中華料理の作法
- ターンテーブルは、時計回りにゆっくりと回す。
- ターンテーブルには、全員が使うもの(大皿と調味料)以外は置かない。
- 取り分けは、お皿を置いたまま、席を立たずに、自分の分だけを取る。
- 1つの取り皿には、1品だけを乗せる。取り皿はいくらでも使ってよい。
- 最初の1品目は、全員が取り終わるまでいただかないようにする。食事が開始したら、自由にいただいてよい。
- お皿を持って食べてはいけない。
- 取り皿に取ったものは、残してはいけない(自分が食べられる分だけを取り分ける)。
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