投稿者: uuseizin

「のび太と空の理想郷」をみた話

ドラえもん映画42作品目、『のび太と空の理想郷(ユートピア)』を観ました。

さすが、古沢良太さんの脚本です。藤子先生の作品(大長編原典)以降の「映画ドラえもん」としては、私の中では『秘密道具博物館』とならぶ傑作だと思いました。

「ドラえもん」の題材や映画としての「お約束」(出木杉が冒険に参加しない、静香の入浴シーンの堅持など)は十分に生かしつつ、迫力の戦闘シーンや「謎解き」要素も加えた「新しさ」も感じることができる快作でした。

筋書としては「ユートピアだと思われていた世界が実はとんでもないディストピアだった」という、とてもベーシックなプロットなのですが、テーマとして「子どもも大人ものめり込める」絶妙なラインを攻めている印象でした。「お約束」な展開になるかと思いきやなかなかそうはならず、「この先、どういう展開になるのか?」がなかなか読めなくて、映画館もクライマックス部分では、誰もが息をのんで静まり返っていましたね。「魅せる」映画でした。

つい最近、恩田陸さんの『ユージニア』を読んで、ユートピアなるものに震え上がっていたものですから、そういう意味でもタイムリーでしたね。

こうしてみると、『ドラえもん映画』はまだまだネタが尽きないな、と思いました。来年は”音楽”がテーマ?のようです。これまた楽しみです。

一目でわかるデザイン(2)


前回、「こういうエレベーター、ないかなぁ・・」と書いたわけです。

幕張のイオンモールの駐車場棟のエレベーターが、そんな感じでした。

大きさ違うし、色も違うし、分かりやすいし。シンプルだし。「こういうことよ、そうそう」って思いました。

一目でわかるデザイン(案)

最近、「間違えないデザイン」って何だろうということをよく考えます。よくUD(ユニバーサルデザイン)なんて言いますけれども、仕事をしていてもすごく思うわけです。

情報の高速化と「飛ばし文化」が進んでいるので、長い説明文はまず読まれません。「エレベーター・テスト」などとよく言われますが、「秒で説明」できないものは「なかったこと」にされるわけです(Youtubeの長い動画は倍速視聴、それに慣れるともはやショート動画ですら面倒になってきますよね)。さらに、本当にとんでもない勢いで日本は高齢化が進んでいるので、ますます「複雑なことは理解されない」世の中になっています。

要するに、「マジで一目でわかるデザインにしないと、何も伝わらない」のですね。

例えばこの有名な「プリウスシフト」。

私も初めてプリウスに乗らせてもらったときは、「うっ、何だこれ」ってなりましたからね。日本人なんて感覚的に「B」を見ると「バック(Back)」に空目しますよね(正しくは「(エンジン)ブレーキ」)。焦っているときなど、シフトを「B」に入れて思いっきり「前進」してしまうことは、いかにもありそうな話です。

これって、Bの後に小さな「r」を入れるだけで解消しませんかね?

これだと、少なくとも「バック」とは読まないのではないかしら。

ただ、もっと「一目でわかりやすく」というのであれば、

これでどうでしょうか。「E」が頭についていれば、これを「バック」にすることはないかなと思います。え?それでもまだ心配?

・・・そうしたら、日本仕様車だけ日本語にすればいいんですよ!!

どうでしょうか。クルマ好きの方に怒られそうなシフト表示ですが、これなら間違え・・・ませんよね(文字を読んでいる間に前方不注意になりそうですが・・・・・・)

あとは、エレベーター。「あける・しめる」のボタン、間違えたことありませんか?

慌てていると、開けたいのに、間違えて「閉」を押してしまって気まずい思いをしたことはどなたでもあるでしょう。このボタンは漢字を読めない子供にとっても試練ですよね。

このタイプも多いですが、頂点がどちらを向いているのか?一瞬混乱することがあります。「急いでいるのに「開」を押しちゃった!」「人が来ているのに「閉」を押しちゃった!」なんてこと、誰でも経験しますよね・・・

そこで、こんなデザインを考えてみました。

まず、ボタンのサイズを変更します。安全性を鑑みると、「開ける」方が緊急性が高いので大きめにしています。

次に、色ですね。「開ける」は”すすめ”を連想する「青と緑」で、「閉める」は(危ないので)警戒色にしています。

ピクトグラムは、矢印にしました。「向き」が分かりやすいからですね。

文字は、子どもでもわかりやすいように「あける」「とじる」のひらがな表記にしました。グローバル化を意識して英語表記も入れています。いずれも頭文字を大きくすることで瞬時に判別をつけやすくしたつもりです。

どうですかねぇ・・・どこかの先進的な施設で取り入れてみてはもらえないものでしょうか??